3Dプリンターで心臓を作る!
3Dプリンターで移植用人工臓器をつくる。
まるで夢物語のような話ですが、実際に3Dプリンターで心臓を作るという研究が行われているそうです。
イスラエル・テルアビブ大学のタル・ドビル教授らの研究チームが、人間の細胞や生体物質を使った人工心臓を3Dプリンターで試作した。
(中略)
試作品は小型で、ウサギの心臓ほどの大きさ。研究チームは今後、血液をスムーズに送る仕組みなどの開発を進める計画だ。
時代の進歩を感じますね!確かに心臓という臓器はその他の内蔵と比べると比較的作りがシンプルですからね。それにしても3Dプリンターで作ってしまうとは!
心臓病のなかには、根治的に治療するためには心臓移植が不可欠になるものもあります。例えば、拡張型心筋症と呼ばれる心臓病は根治的に治すためには移植しか方法がありません。しかし、常にドナー(臓器を提供する人)が不足しており、移植が受けられず苦しんでいる方が沢山おられます。3Dプリンターで心臓を作れるようになると、ドナー不足もある程度解消されるのではないでしょうか?
また、人工心臓に患者自身の細胞を使えば、移植時の拒絶反応も抑制できます。移植とは他人の臓器をまるまる埋め込む訳ですから、自身の免疫細胞が移植臓器を敵だと勘違いして攻撃してしまうのです。ただし、免疫には自身の細胞は攻撃しないという機構(免疫寛容)があるので、自身の細胞を使えば拒絶反応が出ません。
まだまだ課題は多いでしょうが、ぜひこの3Dプリンターを使った新技術に期待したいですね。